廃盤となった、かつてのS1zの後継モデルにあたるナイフです。
基本設計はかつてのS1と同様ですが、シースが刷新され、鋼材の変更とシェイプの微修正が入っています。

新しいシース(F1、S1、A1シリーズに新採用)は、安全性と利便性が向上。簡単で確実なロックと、簡便な抜き差しを実現。
現在のFALLKNIVENのHP上ではVG7の記載ですが、こちらはブレードに「VG10W」と記載されております。この鋼材はVG10よりもタングステン比率を増やすことにより耐食性は同等でありながら、耐久強度は20%向上、刃物評価における切断性能は25%向上しています。

シェイプの比較は、簡単ながら過去のナイフとの比較写真でご確認ください。
シェイプ比較
上:当ナイフ
中:かつてのS1(VG10:廃盤)
下:S1x
かつてのS1を所有する店長相馬が一見した瞬間には、「全体のシェイプが細くなったか?」という印象でしたが、比べてみると下記のようなことがわかりました。
かつてのS1に比べ、ポイント(先端)に向かうスパイン側の削り込みが浅めになり、ブレード中央の最も厚みのある部分の質量が増加しています。
また、ベベルの開始地点もかつてより中央から離れているように見て取れ、ブレード全体の肉量が増しているように感じます。
鋼材の更新も相まって、耐久性の向上に寄与していると考えられます。
これらの変更が意図的なものか、職人の交代等によるロットの差なのかは未確認ですが、当ナイフの性格からするとポジティブにとらえられる変化だと考察します。
参考として加えたS1xは、ポイント側がファットでポテッとしたシェイプですね。

【ハンドル】
サーモラン
【ブレード】
サテンシルバーVG10W
【シース】
ザイテル(新)
【仕様】
全長: 248mm
刃渡り:125mm(固定刃)
ブレード厚:5mm
タング:フルタング
エッジ:コンベックス
ナイフ重量:197.6g
シース重量:63.1g
硬度:HRC59

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